肝斑にレーザー照射できない?|ピコトーニングなら問題なし

肝斑にレーザー照射できない?|ピコトーニングなら問題なし

肝斑にはピコトーニングがおすすめです。シミ取りのような強い出力で肝斑に照射してしまうと余計濃くなり悪化の原因となりますが、こちらなら徐々に施術回数を重ねるうちに薄くしていくことができます。ここでは肝斑に対するピコトーニングについて詳しく解説します。

肝斑にはピコトーニング

ピコトーニングは肝斑や薄いシミ、くすみにも効果があると説明する女医

 

 

こんにちは!皮膚科・美容皮膚科医のあさみです。

 

肝斑は、シミの中でも一番厄介な種類のシミです。
他の一般的なシミのようにピコレーザーでスポット照射してしまうと、反対に余計に濃くなってしまうんです。
薄いシミや薄いそばかすも同様です。

 

じゃあ、肝斑やそういった薄いシミは、積極的なレーザー治療ができないのでしょうか?
そんなことはありません。
当院では、肝斑の方には「ピコトーニング」という施術を積極的に行っています。

 

今回は、その「ピコトーニング」について解説していきます。

ピコトーニングとは

ピコトーニングは美肌治療の一つで、特にシミやくすみの改善、肌のトーンアップに効果的なレーザー治療法です。
気になる部分の局所的に強い出力でレーザー照射するピコスポットとは異なり
ピコトーニングでは弱い出力で顔全体にレーザーを細かく照射していきます。

 

従来のレーザー治療では熱によるダメージを利用して色素を破壊していましたが
ピコトーニングでは機械的な振動により色素を微細な粒子に粉砕するため、周囲の皮膚組織へのダメージが少なく安全性が高いです。
また、粉砕されてできた微細な粒子は、お肌の代謝機能により自然に体外へと排出されていきます。

 

ピコトーニングは、特に以下のような肌の悩みに対して効果が期待できます。

  • シミ・くすみ:メラニン色素を効率よく分解するため、紫外線によるシミや加齢によるお肌全体くすみなどの改善に適しています。
  • 肝斑(かんぱん):従来のレーザー治療では肝斑が悪化するリスクがありましたが、ピコトーニングでは肌に対する刺激が少ないため肝斑治療にも安全に使用できます。
  • 肌のトーンアップ:メラニンの除去だけでなく、コラーゲンの生成を促進することで、肌の質感や明るさの改善も期待されます。

 

ピコトーニングの主なメリットは以下の通りです。

  • ダウンタイムが短い:照射後の肌の赤みや腫れが少なく、通常は数時間から1日程度で落ち着くため仕事や日常生活に影響が少なく、いつでも受けやすい治療です。
  • 肌に優しい:熱ダメージが少ないため、敏感肌や肝斑のある患者さんにも比較的安全に使用できます。また、色素を機械的に破壊するため色素沈着のリスクも低いです。
  • 即効性と長期的な効果:1回の施術で肌のトーンアップやシミの軽減が感じられることが多いですが、5~10回以上治療を繰り返していくことで、長期間にわたって効果が高まります。

当院での施術の特徴

当院では、知識を持ち専門的なトレーニングを受けた看護師が施術を行います。
基本的には決まったジュール数で顔全体に合計しておよそ6000ショットの照射を行います。
ただし、その日のお肌の調子や患者さん個人個人の肌質などによって設定を変更する場合もあります。

 

また、当院ではセットメニューをおすすめしています。
具体的に組み合わせる施術としては、アクアクレンジングとエレクトロポレーションの2種類があります。

 

アクアクレンジングは毛穴を洗浄する施術なのですが、無理に吸引するのではなく水流の渦の力を使って毛穴を掃除します。
これにはピーリング効果もありますので、トーニングと合わせるとさらなるトーンアップ効果が期待できます。
ただし、肝斑がある方の場合、肝斑部位に対する刺激は悪化の原因になるため
肝斑のある部位は避けて施術を行います。

 

エレクトロポレーションはいわゆるイオン導入の進化版で、電気の力を使って有効成分を肌の奥深くへと浸透させます。
普段のスキンケアでどんなにいい商品を使っていても、それが浸透するのはお肌のうす~い表層の部分のみです。
しかし当院のエレクトロポレーションでは、高濃度のトラネキサム酸とビタミンCをお肌のより深くまで浸透させることができます。
特にトラネキサム酸は肝斑に効果が高いですので、こちらの施術を組み合わせる方が多いです。

トーニング以外の肝斑治療

当院で肝斑治療を行う際、ピコトーニングに並行してお薬を内服していただくことをおすすめしています。
具体的にはトラネキサム酸、ビタミンC、ビタミンEのお薬です。
メインは色素沈着を改善する効果のあるトラネキサム酸なのですが、ビタミンCとビタミンEを一緒に飲むことによってさらなる相乗効果が期待できます。

まとめ

肝斑は治療に時間がかかり、気長にどっしりと腰を据えて治療していくことが必要になります。
昔は肝斑に対して積極的なレーザー治療は厳禁でしたが、今はピコトーニングという治療法があります。
ピコトーニングは肝斑だけでなく顔全体のくすみや薄いシミ・そばかすの治療などにも効果的な施術です。
欲しい効果に合わせて、ハイドラクレンジングやエレクトロポレーションなどの施術を組み合わせるのもおすすめです。
時間はかかりますが、内服治療も併用し、より確実に治療を進めていきましょう。

 

 

【監修】

六甲道あさみお肌のクリニック 副院長 芝原麻実

六甲道あさみお肌のクリニック

副院長 芝原麻実

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