じんましんがかゆい!!|様々な原因があります。

じんましんがかゆい!!|様々な原因があります。

じんましんはかゆくて辛いですよね。時には、かゆすぎて眠れなかったり、寝ている間に掻き壊してしまって傷跡ができることもあります。そんな蕁麻疹には、様々な原因があります。今までなったことがないのにある日突然なんてことも。じんましんがかゆい方は皮膚科へ。

じんましん

蕁麻疹は出たものを治すよりも出ないよう予防するのが大事だと主張する女医

 

 

こんにちは!皮膚科・美容皮膚科医のあさみです。
じんましんは比較的多くの方がなりやすい疾患ですね。
実は私自身も犬とたくさん遊ぶと時々ひじの内側にぶつぶつ出ます笑

 

じんましんは、他の疾患のように出たものを治すというよりも
出ないように予防するという姿勢が大事です。

 

ここでは、じんましんについて基本的なことを解説していきますね。

じんましんとは

蕁麻疹はありふれた疾患ですが、まだまだわかっていないことの多い疾患です。
蕁麻疹は経過の長さによって急性蕁麻疹、慢性蕁麻疹の二つに分かれます。
日本のガイドライン上では、発症してからの期間が6週間以内のものは急性蕁麻疹、
6週間以上のものは慢性蕁麻疹であると定義されています。

 

皮膚の一部分が突然赤くくっきりと盛り上がり、しばらくすると跡形もなく消えてしまいます。
大抵は痒みを伴いますが、それ以外にもチクチクとした感じやヒリヒリと焼けるような感覚を自覚することもあります。
蕁麻疹は、数十分~数時間以内に消えてしまうのが一般的です。
中には24時間程度続くものもあります。
大きさは1~2mmくらいのものから数十cmくらいのものまで多種多様で、それぞれが融合してかなりの面積になることもあります。
形は地図状などと表現されますが、特に意味があるものではありません。

蕁麻疹の症状

蕁麻疹の最も一般的な症状は、身体の一部に突然現れるかゆみを伴う皮膚の盛り上がりや発赤です。
この盛り上がりは、直径2~3mmの小さな円形や楕円形のものから、直径10cm以上の大きな地図状のものまで様々です。
かゆみのあまり患部を掻くと赤いみみずばれができ、かゆみがさらに増すことがあります。
また、蕁麻疹によっては、かゆみだけでなくチクチクするような痛みや焼けるような痛みを感じる場合もあります。

 

蕁麻疹の症状は主に皮膚に現れますが、まれに喉の粘膜が腫れることがあります。
この場合、声がかすれたり、悪化すると呼吸困難などの症状が出たりすることがあります。

 

蕁麻疹の症状は、夕方から夜間にかけて発症しやすい傾向があります。
ほとんどの場合、翌日には痕を残さずに消えますが、一旦症状が消えたように見えても別の場所に新しい膨疹が出現したり、症状の範囲が広がったりすることがあります。
この症状が数カ月間続くこともあります。

 

ただし、湿疹とは異なり、皮膚がカサカサしたり、痕が残ったりすることはありません。

蕁麻疹の種類

蕁麻疹は、発症のメカニズムによって大きく3つのタイプに分類することができます。
それぞれの特徴や症状の現れ方は異なりますが、一般的によく見られるのは「突発性の蕁麻疹」と「刺激誘発型の蕁麻疹」です。

突発性の蕁麻疹

明確な原因がなく、突然症状が現れる蕁麻疹です。
日常的に最も多く見られるタイプで、症状の持続期間によって以下の2つに分けられます。

  • 急性蕁麻疹
    症状が6週間以内で収まるもの。
    特に子どもの場合、風邪などの感染症に伴って発症することが多いです。
  • 慢性蕁麻疹
    症状が6週間以上続くもの。
    夕方から夜にかけて症状が悪化しやすく、
    原因が不明なまま数カ月から数年続くこともあります。
刺激誘発型の蕁麻疹

特定の刺激やアレルギーが原因で症状が引き起こされる蕁麻疹です。
刺激の頻度によって症状の出方は異なります。主なタイプは以下の通りです。

  • アレルギー性蕁麻疹
    食物、薬品、植物などに含まれるアレルゲンに反応して起こります。
    原因物質に触れてから数分から1、2時間後に症状が現れます。
  • 物理性蕁麻疹
    皮膚への物理的刺激によって引き起こされる蕁麻疹で、以下のような種類があります。
    機械性蕁麻疹:皮膚の摩擦などの機械的刺激によって起こります。
    寒冷蕁麻疹:寒冷刺激によって引き起こされます。
    温熱蕁麻疹:温熱刺激が原因で発症します。
    日光蕁麻疹:日光への暴露によって症状が現れます。
その他の特殊な蕁麻疹

上記以外にも、まれな原因や特殊なメカニズムによって発症する蕁麻疹があります。

蕁麻疹の原因

急性と慢性で原因として考えるものは変わります。

  • 急性蕁麻疹
    ウイルス、細菌などの感染症
    歯科領域(歯槽膿漏、虫歯、歯肉炎など)における慢性の感染症
    マイコプラズマウイルス(パルボウイルスなど)
    食物:魚介類、種々の添加物など
    薬剤性:鎮痛薬など
    疲労、ストレス
  • 慢性蕁麻疹
    慢性蕁麻疹の原因は不明なことが多いです。

蕁麻疹の原因を調べる検査

蕁麻疹が起きる仕組みは大きく分けて二つあり、アレルギー性のものとそうでないものです。
アレルギー性のものについては、血液検査でできるアレルギー検査が有用です。

蕁麻疹の予防法・治療法

蕁麻疹の治療には主に抗ヒスタミン薬を用います。

  • 耐え難いかゆみなど、当座の症状緩和のための治療
    診察時に広範囲に症状が出現している場合や耐え難いかゆみがある場合は、
    速効性の抗ヒスタミン薬を用います。
    さらに症状によっては、抗ヒスタミン薬やステロイド薬の注射を行うこともあります。
  • 発症から間がない初期の治療
    通常量の抗ヒスタミン薬で効果が見られない場合、
    我が国の保険診療では2倍量までの増量が認められています。
    上記のような場合には抗ヒスタミン薬の量を増やしたり、種類を変えたりして調節します。
  • 長期的な治療
    抗ヒスタミン薬の追加や増量でも効果が乏しい場合は、
    補助的治療薬としてH2ブロッカーやトラネキサム酸といったお薬を併用することがあります。
    また、症状が出なくなってからも3ヶ月間は抗ヒスタミン薬の内服を続けていただくことで
    再発率がグッと下がるというデータがあります。

 

 

【監修】

六甲道あさみお肌のクリニック 副院長 芝原麻実

六甲道あさみお肌のクリニック

副院長 芝原麻実

(監修者の詳細はこちら)

↓お問い合わせはこちら↓

友だち追加

※特定商取引法に基づく表記